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前穂高北尾根 ガイド

by yudaisuzuki

こちら2015年 20歳の時の前穂高北尾根 記録です。

初級者は難しいですが、経験者様であればガイド可能です!

 

前夜入り1泊2日

通常は2泊3日

 

【5月29日(金)晴】 7:20新宿発~12:00上高地~12:30上高地発
~14:30横尾~16:30涸沢ヒュッテ~18:20 5、6のコル

当初は28日の木曜夜発、29日朝着のバスに乗る予定だったが、2週間以上前にバスを探したのにも関わらず、どの便も満席で乗れず。仕方なく29日12時着の便で上高地へ。上高地は観光地化が進み、平日でも世界各国からの観光客で賑わっていた。

日没前に5、6のコルに辿り着くことを目標に速いペースで歩き続ける。途中、特に危険箇所もなく、16:30に涸沢ヒュッテへ到着する。いつもの新人合宿の時期より多少雪が少ない印象だった。天気も良く、日の入りが19時という情報を知っていたので、涸沢から5、6のコルまでは、翌日の登攀に疲れを残さないようにゆっくりと歩いた。


18:20に5、6のコルへ到着し、各自食事をとってテント無しのビバーク。シュラフを持っていたので快適なビバークとなった。

【5月30日(土)晴】 3:20起床~4:15出発~4:35 5峰~5:15 4峰~5:45 3・
4のコル~6:50 3峰~7:25前穂高山頂~8:40岳沢小屋~
~9:50上高地~17:00新宿 解散

ビバーク明け、各自ラーメンなど食べながら日の出を待つ。今日は午後から雨との予報もあったのでできる限り早く出発したかった。4:15には明るくなり始めていたので、出発する。

5峰への道は、少し険しい登山道のような感じで、スムーズに登ることができた。振り返ってみると、こちらの方面へ上がってくる登山者は一人もおらず、前穂北尾根は貸し切りだった。

4峰はルートファインディングが難しいとの情報を得ていたが、奥又白池側の斜面をトラバースするような感じで岩の弱点を狙いつつ登ればあっさりと越えることができた。ただ、浮石が非常に多く、ここをGWなどに登るのは絶対に止めたほうがいいと思った。

3峰は、より険しくなり、ここで初めてのロープを出すことになる。1ピッチ目を田中がリードする。



メジャーなクラシックルートなので、ハーケンなどが沢山打たれていた。登りやプロテクションに困ることはなく、スムーズに1ピッチ目を登り終える。

2ピッチ目は鈴木雄大がリードで登る。核心と言われているチムニーだったが、雪は完全になく、岩も乾ききっていたので、サクサクと登ることができた。ここにもハーケンが沢山あり、カムを決めれる安定した岩もあった。

そこから先は、ロープを出さずに登れそうだったので、落石に特に警戒しながら登って行く。涸沢側の斜面を登って行った。しばらく登ると頂上が見え、一安心。結果的に頂上へは7時25分についてしまった。

下山は奥明神ダイレクトルンゼに雪が残っていたのでそこから下った。まだ朝早く、雪が硬かったのでアイゼンを履いた。

途中10mほど岩が露出していたが、問題なかった。30分ほど下った所で奥明神沢と合流し8:40に岳沢小屋へ着く。その後、登山道を下山し、9:50に上高地へ到着。10:10の新島ヶ行きのバスへ乗り、そこから電車で松本、バスで新宿へ戻り17時頃解散。

総括

3年生3人だけによる、初めての個人山行を無事に成功させることができ、大きな収穫を得ることができたのではないか。登攀を成功させる事のできた要因としては、朝4時過ぎに5、6のコルを出発でき、時間的な余裕、後続パーティーが居なかった事による余裕があった事。テントなどの重い装備を削り、スピーディーな行動を可能にできた事。行動中ずっと天気が良かった事。岩に雪が完全になく、乾いていたので非常に登りやすかった事などが挙げられる。また、事前にルートファインディングについて入念に下調べをしていた事も時間短縮につながったのではないかと思う。

文:鈴木雄大

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