雷電 ビッグウェーブ
珍しくビッグウェーブが繋がっていそうな今年。過去に登られた記録はでてくるが、もうかなり昔のものしか出てこない。
金曜日に北大(AACH)の竹中を誘うと、成田とビッグウェーブの先約があるとのことで、3人で行くのもあれだしと、月曜、AACHのベガオこと佐藤と向かう。彼らは登れたとの事で、繋がってる確信があった。
北海道大荒れの天気、超低速運転のため、5時に札幌を出たが雷電駐車場には9時前に着いた。
今シーズン、山岳スキーやアルパイン系に目がいっており、純粋なアイスは今日が初だったため、既に何度かアイス慣らしをしている佐藤が1p目を担当。なんだかんだで10時前に登攀スタート。かなり遅くなってしまった。
完全なバーチカル。。氷柱を巻くように登って行く。北海道大荒れの天気で気温もマイナス。普段は柔らかく快適にバイルが刺さる雷電の氷も、今日はカチコチだ。
荒れる風とマイナス気温の中、長時間のビレイ後はお決まりのフリージングバフィーが堪える。(日本語ではイタイイタイ病)とても辛い。腕と手の感覚が全くない。
1年以上ぶりのバーチカルに腕はパンパンだが、しっかりリードしてくれた佐藤に敬意を表して、アックスを交互に持ち替え休みつつ、ノーテンで確実にフォロー。正直、12月に再登した斬鉄剣M11+や、1月に登ったスカイフォールM11-より全然辛い。MとIではやはり種目が違うのだなと登りながらに実感する。
下から傾斜がないようにも見えるが、ナイルのそれと比べても実は結構立っている。短いが、マシなテラスでピッチを区切る。
空との境い目まで、垂直を登り、後は快適な階段状況。ビレイヤーから見えてないので、もう氷は終わりな雰囲気だが、40mロープが伸びること伸びること。
4p目 最後の傘のような氷を処理して終わり。短いが、でこぼこしたツララ帯の処理と、最後の雪凍りのマントルに時間を要した。ここまで100mの氷をフリーで登っているので、アックスを振る腕もかなり辛い。やっとの思いでトップアウト。これだけ登れば、嫌でもアイスの感覚を思い出させられた。
懸垂は木→V→Vの3回。最後のVは氷が壁から離れていないところから、50mほど一杯伸ばす。17時頃、地面に着くと同時くらいで暗くなった。とても時間がかかり反省と思いきや、翌日ガイドブックをみると参考タイムは8〜12時間と書いてあった。また、そこには160mの氷瀑と書いてある。そりゃ、登っても登っても次が出てくるわけだ。。。
リード、フォローのスピードと、プロテクションの適度なランナウト力をあげ、ナイル&ビッグウェーブin a dayをできれば、アイスクライミングは非常に自信がつくと思う。
この少し前にナイル を登った佐藤に聞いても、ビッグウェーブはナイル よりかなり難しいそうだ。自分も3年前にナイルを登ったときは一杯一杯だったので、少しは成長を感じることができた。