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エルキャピタン フリーライダー

by yudaisuzuki

 

Macintosh HD:Users:Chelzoo:Desktop:フリーライダー色付き.jpg

【今回トリップの簡易行程】

1、下部10pのみ切り取ったフリーブラストをビッグウォール練習としてトライ

通常、ハートレッジまで、荷上げは直線的なFIXを使うが、なぜかそれはダサイと思ってしまい、65度のスラブを含むフリーブラストをホーリングするという無駄な労力を使うことに、激しく後悔する。荷上げなど大苦戦し、フリーブラストスラブ前で一度撤退。ビッグウォールのウォーミングアップ終了。

2、90%以上のパーティーがFIXラインを使用して荷揚げすることから、僕らもそうすることに。結局荷揚げし、今回我々の実力でオールフリーは無理なので、そのまま1〜10Pはスキップしてフリーライダーへ。その後も荷揚げにとにかく苦戦し、また、暑すぎる直射日光にも耐えられず、テフロンコーナー5.12dで敗退(p19)

パートナーがもう今回のエルキャプはいいやという事だったので、このままでは帰れないと思い、懸垂下降途中でモンスターOWをTRトライ。リードで出来なかったモンスターへの入り口11dのトラバース解決。ホールドを見落としていた。モンスター部分も落ちずに解決。

3、空荷でフリーブラストをやり直す。フォローでトライ権のなかった優しいピッチはあるものの、大体のピッチのRPと、核心フリーブラストスラブのムーブ解決。次への自信を得て下山

4、ロストラムという別のマルチをオンサイトでき、パートナーがまたエルキャプやりたいと言ってくれ、再トライできることに。同じ戦略だが、初日の荷上げで二人同時のスペースホーリングシステムを採用し、ポーターレッジも持って行き、だいぶマシになる。19p目まで全て分かっていたので、登りも格段に早くなった。

途中、急遽変わった天気予報に翻弄され、上部は殆どまともにトライできず、ストームから逃げる形で何とかトップアウト。

本来なら、最後までしっかりとフリーに拘りたかった。特に、核心のテフロンコーナーorカラテキック、エンデュロコーナーを腰を据えてしっかり出来なかったのが悔やまれる。天候も急変するので、地上の高難度ルートとの大きな違いを痛感する。

全32p
内リードトライ 25/32
内完登 13/25 (OS10、RP3)
登れなかった内ムーブ全解決ピッチ8/12(次はできそう)
ムーブ未解決ピッチ4/12
・P10 5.11cスラブ1m
・テフロンコーナー5.12d 10m(意味不明、暑すぎ?)
・エンデュロコーナー5.12b 20m(トライできず)
・スコットバルクOW 5.10d 5m(天気悪く逃げた)

おおよそムーブ未解決距離36m/900m

今回のヨセミテはコロナ禍や就職により溜まりに溜まったストレスを解放し、ビッグウォールに触れることでモチベーションをアップさせること、そしてエルキャプをフリーで登るにはどんなトレーニングを積めば良いのかを知ることが第一の目標であったので、一先ずそれは果たせた。

オレゴン時代の旧友と共に1ヶ月間クライミングバムできたことも大きな財産となった。

 

以下、自分自身の備忘録を兼ね、いつか再トライするときのために各ピッチのムーブやプロテクションについても言及しているので、真のオンサイトトライを目指しているクライマーは絶対に読まないで下さい。

P1 5.10c finger 50m OS
エルキャピタン、フリーライダーの、記念すべき1p目。登っても登っても終わらない50mのロングピッチからスタートする。エルキャピタン全景の写真を見ても分かる通り、下部の傾斜はかなり緩いので、クラックとはいえスラブの足置き技術を駆使するピッチも多い。このファーストピッチも、バチバチに走ったフィンガーを頼りに、スラブ足置きや、足ジャムを駆使して一気に登っていく。エルキャピタンのプロテクション感覚を思い出させられ、適度にランナウトしないと、カムが足りなくなる。

P2 5.8fist → 5.11b数手→ 5.7 30m ×
キャメロットの#3がよく決まる快適なフィストから、ハング下のアンカーを飛ばして右トラバースへ。この右トラバースが悪く、スメアの足や花崗岩の結晶を信じて、第一関節程度のアンダークリングを頼りに数歩右にトラバース。ハングの先はクラックガバがあるので、落ち着いてそれをキャッチすれば終わり。オンサイトトライは失敗するものの、2回目のフォローでは問題なかったので、おそらく次回は大丈夫。

P3 5.10c 35m OS
またもこれでもかと長い長いクラック。フィンガーからハンドまで出てくるが、単体で登れば国宝級で頭に残ってるのだろうが、エルキャピタンの一部として登ってしまい、余り記憶がない。問題なくOS。このピッチの次のピッチが、いかにも恐ろしいピトンスカーのクラックから始まり、オノルドも恐れていたスラブの核心ピッチとなる。

P4 5.10d fin 〜 5.11b/cスラブ 40m ×
あまり日本では経験できないピトンスカーを頼りに登るピッチ。オフセットカムがないと、精神的に苦戦するだろう。あっても怖いことに間違いなかった。オフセットのカムを上に決め過ぎてしまうと、そこは次に手で使用したいところなので、ハンドホールドを通り過ぎてから腰あたりでプロテクションを決めると良い。オフセットマイクロナッツもあると心強いが、このピッチ以外の30数ピッチでナッツは使用しなかった。
(指サイズ0.3〜0.4のオフセット必要4本)
10dクラック最後の出口、右手を右の凹んだところにプッシュしながら手に足で立ち込み、ファーストボルトまで。やっとのことで怖いセクションをこなし、ここから、フリーブラストの核心と呼ばれるスラブが始まる。
一度左に大きくトラバースし、右に再度戻るので、1番左のボルトは120センチ伸ばすと良い。果たしてそんな余裕はあるか。
とはいえ、傾斜はかなり寝ているので、小川山の難しい5.10d程度のスラブをきっちり登る力があり、フリクションも良い時間帯にトライする事ができれば、なんとかなる印象。
というか、日陰のうちにトライする事がマストだろう。おそらく、夕方だと日陰とはいえ、岩はまだ暑いので、早朝か夜が良さそうだ。ちなみに、瑞牆でいう太陽の登1p目5.12aより難しいという噂を聞いたことがあるが、少なくとも核心だけを切り取れば、断然に太陽の登の方が難しく感じた。(太陽の登をやったのは自分が弱い時だったからか?)
ただ、一つのボルトごとに難しいセクションが継続的に次々と出てくるので、集中力を切らさず、僅かな窪みに擦り付けている自分の足をしっかり信じる事。OS出来なかったものの、想定していたよりも大分闘う事ができたので、何年後かの本気トライ時に期待。

P5 5.11a スラブ 35m フォローのみ○
左上するスラブ。
途中、これでもかとキュッキュッする程に磨かれたスタンスが出てくる。TCプロのつま先の性能を信じて何とか突破。久しぶりにちゃんと立てる広いビレイポイントへ。トライアングルレッジと呼ばれる三角形のレッジだ。
リードしてないが、ヨセミテにしてはボルト間隔もかなり近いので、精神的にも大丈夫そう。

P6 5.9 40m OS
少し脆い箇所があり、アルパイン的なピッチ。本来ハングの根本まで伸ばしてピッチを切るようだが、ハングの10m下の少しテラスがある所で切ってしまった。

P7 5.10b 辛め 40m フォロー △
ハング抜けてから、なかなか日本で登る機会のないハンドクラックやワイドハンドを頼りにチムニー登りするようなピッチ。
フォローでバックパックを背負っていて、チムニー登りが途中から不可になり、吊り下げてもそれはそれで大変で、途中から正確な判断ができない。辛めの5.10bとトポに書かれているが、しっかり気合を入れれば大丈夫だろう。Half Dollar上の快適なテラスまで。

P8 5.7 85m OS
大分高度感が出てきてグレード的にも気持ち良い。巨大なMammoth Terraceに飛び出し、フリーブラスト全ピッチ終了。スタートのビレイを左に移すことが推奨されているが、延長スリングで伸ばしたりランナウトしたりすれば、ビレイはP7の終了点からでも大丈夫。但し、この時は70mロープを使用し、最後15m程サイマルクライミングをしているので、60mロープの場合は途中半分くらいでピッチを切るべき。結構アルパイン的な感じで、脆い部分も多い。

P9 5.10d ダウンクライム 55m OS
フリーブラストの終了点から左に15m程歩き、アンカーを再設置。日本では滅多に?存在しない?55m規模のダウンクライムというユニークなピッチ。終始トップロープ状態なので、精神的には大分ラクで楽しいが、確かにヨセミテの5.10dというそこそこ悪い動きが何箇所か出てくる。何通りも降り方がありそうなので、動く前に良く下を見て、1番簡単なルート取りをしていくことが大切。また、オノルドも自分のノートに書いていた通り、脆い岩を引いて落ちないように注意。結構大きな岩もぐらついている事がある。エルキャプのルートは一つ一つのピッチが長大なので、10台とはいえ、オンサイトすると達成感が物凄い。ルートの中で最大のテラスであるHeart Ledgeへ。
ここから、恐らく万年フィックスロープが地面まで張られて降り、降りる事も下降する事も可能。
下降は30分程度、登りは空いてれば荷物無しで70分程度だった。
ちなみに僕らは、今回のトリップではフリーライダーのワンプッシュ完登は不可能なので、フリーブラストを終えた所で一度リセットし、後日このHeart ledgeから残りの20pを登る作戦だ。

暑すぎる。


P10 5.11c フェイス〜10bハンド 50m ×
出だしは暫く良いプロテクションが取れず緊張するが、分かってしまえば問題ない。
問題はトポに”One super hard move”と記載されている5.11cがつけられた数手、数歩だ。
自分は9月と10月初旬にトライし、暑かった事もあり、ムーブを解決出来なかったが、恐らくマイクロカチを握りしめて、滑りそうなゴミ粒に立ち込み、一気にガバ棚まで引きつけて捉えるムーブなのではと。岩のフリクションが良いタイミングであれば、小川山や瑞牆の経験からも、問題ないのではと希望的観測で今回はこの数メートルを飛ばした。
11月に入ってからやるか、Heart Ledgeで寝て、早朝暗い内にスタートするのが良さそうだ。Lung Ledgeというまぁまぁ快適なテラスにでる。1回目のトライ時は、ポーターレッジを持ってきていなかったが、エアマットのみでここで快適に寝られた。
P11 4th class 20m OS
4級だからといって、アプローチシューズで登ったら、最後がフリクションスラブ且つプアプロで焦る。如何にも怖そうなホローフレーク手前まで。

P12 5.11d ダウン〜5.9Rワイド 50m RP
コーナークラックをレイバック主体でダウンクライムする。途中から結構足もあるので、見落とさないように広い、右側壁のスタンスも拾って足を広げて休憩すると良い。
途中一回、二回と左にトラバースしたくなるが、そこは我慢し、10センチ以上の明らかなバンドにたどり着いてからトラバースする事。そこにたどり着くまでも左回りと右回りがあるが、恐らく右回りのクラック伝いが強度低そうだ。
バンドは最終的に手で持つようにすると良い。トラバースし終えたところから、Hollow Flakeが始まる。既にビレイヤーは大分遠くに見える程ダウンクライムしているが、ビレイヤーの位置までは概ね快適に登る事ができる。そこで#0.3を2つ以上固め取りし、120センチのスリングで伸ばす。最終的にはこれが最初で最後のちゃんとしたプロテクションとなり、ここから恐怖が始まる。
壁の方を向いてワイド登りを開始し、ビレイヤーの10m上くらいまでは#6が効くのだが、そこから上はカムが178度くらいに開ききり、やがて180度となるので、最後の178度のチャンスでデカカムを残地する。この時点で遥か上に見えるボルトのアンカーは豆粒程度の大きさであり、相当な気合が必要。途中に切られたボルト跡を過ぎ去り、ヨセミテの厳しさを感じる。なぜそのボルトを抜いてしまったのだろうか…と考えながら、主に右足の親指と踵、右手プッシュチキンウィングを推進力とし、永遠と同じ動きで20mほどランナウトする。出口は違った動きとなり右刺しとなるが、ここは兎に角慎重に行けば落ちることはない。
全ピッチの中で1番危険なピッチ。
この日はここを登って下部2ピッチをFixし、レストのため地上に降りたのだが、帰り際にパタゴニアアンバサダーのTimmy ONeilに会い、Did you lead and haul the Hollow Flake? Awesome! Good job! と言われ、良き思い出となった。Timmy達は4人パーティーでサラテを登るそうだ。
Timmy ONeilが間違えて持ってきてしまったバックパックを地上にデポしに行くお使いを頼まれ、快諾し、一旦下降。

P13 5.7チムニー〜10a ハンド60m フォローのみ
1日地上でレストを挟み、fixロープを辿って再出発。この日は何としてもMonster Offwidth を登り、AlcoveかElcap Spireにたどり着きたかったので、体力温存の意味も込めてEvanリードでスタート。Evanも1回目のトライ時はこの”5.7”チムニーに大苦戦していたが、2回目は首尾良く突破してくれた。
長い長いピッチなので、60mロープの場合はチムニーの始まりまで少しフリーソロして、岩に長スリングを巻き付けてビレイしないと、ギリギリ届かない。チムニーを超えた後は特に問題ないが、素晴らしいクラックが続いていく。

P14 5.10a(?) 15m OS
ロープはまだ余裕があるが、次のアンカーまで届くか未知だったのと、良いテラス (ok ledge for portar ledge)があったので切った。

P15 5.10c 30m フォローのみ
ここもEvanリード、1回目トライ時は大分疲れていたようでTake連発だったが、RPしていた。右と左クラックどちらも登られているようだが、右の方が楽そうに見えた。
The Earの手前まで。


P16 The Ear 5.10d ハンド〜5.7+ ワイド 30m RP
10dの直上ハンドをこなし、左に見えるテラスへ周りこむのだが、そのキーホールドが完全にブラインドで難しい。頭より高いくらいを探すと横方向に細いクラック又はカチがあるのでそれを探し出せば問題なくトラバースできる。The Earは明らかに5.7ではないワイドなのだが、右刺しで始まり、ワイドの行き詰まりで、#3を決め、左刺しに反転。右足をElcap Meadow方面に伸ばすとかなり頼りになる足に届くはず。そこで#4をセットし、また良いタイミングで右刺しに反転すると頭上のガバを先ずは左手で捉える事ができる。今回は残地の#5があり、自分のはセットしなかったが、念のため持っていた方がいいかも。
最後#6をセットしズラッシングしつつ、ガバなどを使ってチムニーから這い出し、高度感の素晴らしい世界へ。最後、ボルトがあるが、これはフォローのロープがチムニーに入り込まないようにするためのもので、クリップしておくとよい。

 



P17 Monster Offwidth 5.11dダウン〜11aワイド 60m RP

恐らくフリーライダーで最もユニークかつ、有名なピッチ。1回目のトライ時、ホーリングに不慣れだったのと、9月だったので暑過ぎて体力を削られ、ここについた時点で24時を過ぎており、モンスターを捉える11dのムーブを起こす事さえ出来なかった…。その時はポーターレッジも持ってきておらず、何としてもこの上のAlcoveという快適なビバークポイントに行く必要性があったため、サラテの5.13cをエイドすることに。しかし、これはこれで、暗闇の中、指以下サイズのマイクロナッツやピトンスカーを頼りにエイドしていくのがめちゃくちゃ怖く、何とか眠りたい思いで1時間半かけて突破。苦い思いをした場所だ。
1回目のトライ時は結局、テフロンコーナーから敗退したのだが、もうパートナーも疲れ果て、モチベーションはなく、今回のトリップでフリーライダーに戻れる可能性も少なく感じられたため、躊躇いはあったものの、少しでも未来に繋げようと、敗退時にモンスターオフィズスを上からトップロープで試登した。
すると、暗闇の24時にトライした時は出来なかった5.11dのパートがあっさりでき、そのままモンスターのワイドパートも登れてしまった。これはリードできる!と半信半疑ではあるものの、敗退し、今回10月、戻ってきたのだ。
予定では日が当たる前にここに辿り着き、トライする作戦だったが、やはりホーリングがまだ重く、丁度日が当たり始めてしまった。
しかし、照りつける太陽のことは忘れ、トライを開始。苦い思いのダウンクライムをスムーズにこなし、下向きの角を左手で持って右手クロスで最後の縦クラックホールドへ。左足をコーナークラックに当て込み、左手を放り投げる準備をする。すると、みるみるうちに手が滑りだす。もうダメかも、落ちたら、やり直し、かつ思いっきり振られる…という思いが頭をよぎり、渾身の一手を出す。叫び声と共にモンスターの淵を捉えるが、まだ安定しない。落ちる雰囲気が自分の中に漂っていたので、かなり焦ったが、気を取り直してモンスターの中に泳ぎ込む。一安心だ。
しかし、本当の長旅はここから。少しでも油断すればすぐにやり直しとなる。休める箇所で丁寧に休み、カラカラの喉を唾で潤した。
満タンに入れたチョークもいつの間にか半分くらいに減っている。途中、完全にレストできる箇所が2箇所あるので、しっかりパートパート分けて丁寧に丁寧に登り、1時間以上かけて最後の出口へ。そして最後が悪い。ここでは落ちられないと、何度もムーブを再確認しつつ、ワイドから這い上がった。ビレイ点をセットした後はホーリングもせずに50センチのテラスで、パートナーが来るまで横たわって何も出来なかった。人生で1番苦しいレッドポイントだったが、同時に、フリーライダーの裏の核心と呼ぶ人もいるこのピッチを登り切ることができ、信じられない思いで沸々とした喜びを噛み締めていた。ダウンクライム含め60mの長いピッチだが、ボルト1本とカム2個で登りきった。日本だと考えられない。

※ #6 5 1個ずつだけ ヌンチャク2本
半分にボルトあり、
広がる所が毎回少し悪い
ずっと左刺し


P18 5.10a 40m フォローのみ
El cap spireへと導かれるピッチ。坂をあがりスタート3.4あると良い 余裕あれば5があると、最後飛び移るのが安心かも。チムニーの中にあるクラックを登る、何とも幻想的なピッチ。スパイヤーに飛び出すのが気持ち良い。


P19 5.11c辛めハンド〜5.9ワイド ×
1回目トライ時は右の5.11aのワイドハンドをトライしたのだが、何ともプロテクションが取りづらく、怖くて体力を消耗したので、2回目は左の美しいタイトハンドから。
グレードこそ上がるものの、プロテクションは取りやすいので、こっちが良いかも。最初から緑、赤サイズが連続するので、ビレイ点を作る際に温存しておく&ズラッシングで登る事が必要そうだ。
クラックが細くなり、如何にも厳しくなってきたと思うと、右の壁に手足が届くはずなので、上手く利用して、左壁にプロテクション(#0.3など)、右壁を頼りに登ると良さそう。
ワイドにたどり着くと、モンスター、ホローフレークに比べれば怖さも強度もないので大丈夫。最後ワイドに入る前に3番2つ固めて、良いタイミングで体がエルキャプメドー側になるよう(右刺し)に反転し、ガバ掴んでゴール。5番6番は持ってかなくて良い
一回しかトライ出来なかったが、モンスターを超え、テフロンコーナーが迫る中でこのピッチもなかなか気合が必要そうだ。

P20 5.10b 30m OS
しっかり立てるテラスからスタート最初の15mのタイトハンドコーナーを登り、実質終了。カラテキックなら頭上真っ直ぐに見えるアンカーへ。テフロンコーナーなら左上し、草っぽいコーナーの5.11手前のボルト2本でピッチを切る。

P21テフロンver 5.11 30m ×
テフロンに行くなら、左に見える草っぽいコーナーからスタート。ここまでこれだけ快適なクラックを登らされ、急に草っぽく、登られた痕跡も少なくなるので、オンサイトだとルートが合ってるか不安になり、増本さんにルート合ってるか念のためmessengerで確認した笑 こんなとこにいながら電波が通じるロケーションなのがElcapの凄い所。
あっているという事で、自信を持って突っ込んでいくと、最初の15mほどを越えれば草も減り、クラックが綺麗に伸びていく。
しっかり見ればプロテクションも問題ない。しかししっかり5.11あるクラックで、難しい。ハンドでハングを超え、少し行くと右にボルトが2本あり、これがテフロンコーナー核心のためのアンカーとなる。テフロンコーナーをワークする際はここでアンカーを設置すべきだろう。ハンギングとなるが、そこまで最悪なビレイ点ではない。ムーブは全部起こす事が出来たがRPトライの時間なし

#,1 #,0.5左フレーク #0.75 0.3 1 0.4 2


P21 カラテver 5.11c R 30m ×
カラテキックを決めたいならこちらから。しかし、そこにたどり着くのもなかなか大変だ。微妙なプロテクションを頼りに、微妙なフットホールドでスラブを右回りで超えてゆく。クラックからスラブ面への乗り移りが悪い。実質の登攀距離はテフロンverより短いが、精神的にはこちらの方がピリリとくる。
これもフリクション必須なので、日中は難しい。ムーブは全部起こす事が出来たがRPトライの時間なし

P22 テフロンコーナーver.  5.12d ×
エルキャプ1回目のトライはこちらを選択した。結論から言って、地上にあるボルダリングを滅多にしない、且つ2段を1本しか登れていない自分にとってはボルダープロブレムよりこちらの方がチャンスがありそうだ。
とはいえ、今回トライできたのは9月末、タイミング的にも日陰ではあったものの、夕方でまだ岩が暖かく、充分なフリクションはなかった。1本目のボルトまでは何となくムーブを作れたので、未来の自分に良いコンディションで戻ってきて、登れるよう期待したい。また、驚いたことに、推測ではあるが、難しそうに見えるセクションは10mもない程度に見え、ボルト2本クリップするところまで辿り着けば何とかなりそうだ。
1回目のフリーライダトライでは、この後の日程と水の残り、残体力を考え、残念ながらここから全て懸垂下降で敗退した。9月末では流石に暑さも対処しきれないものがあった。

最後核心ボルト2本
前に0.4決まる

P22 カラテキックver. 5.13a ×
かの有名なボルダープロブレム。
オノルドの映画で見たホールドが目の前に広がり、何とも不思議な気分になる。登攀距離は実質10m程度なのだが、一手一手が兎に角悪い。また、驚いたことに、オノルドの映画でフューチャーされていた核心のカラテキックに辿り着くまでもしっかり悪く、少なくとも5.12以上の動きをして、やっとの思いでカラテキックにたどり着くという内容だ。ホールドは全て細かく、太陽の照り付ける時間帯は不可能なので、その辺りも上手く計算が必須となる。そして、最大の核心、カラテキックのムーブだが、しっかりキックを命中させる集中力、花崗岩特有のミリ単位のデリケートな足使い、悪いスローパーでも岩から剥がされない強力な体幹、保持力と、心技体の全てを完全に合致させないと成功させる事が出来ず、僕の場合はこの全てが全く足りていなかった。全くまともにキックをさせてもらえないというような状況。40分ほどワークするが、キックをしながらも既に落ちているような状況が永遠に続き、また、明後日には雨・雪の天気予報と急変してしまったので、急いでトップアウトする必要性に迫られ、今回はエイドで諦めることとした。
エルキャプの22ピッチ目でこれを成功させるには相当なボルダリング能力と、体力、精神力が必要そうだ。


P23 5.10d The Sewer 60m フォローのみ
The Blockという、フリーライダー上部では貴重な、斜めだが広いテラスに突き出るピッチ。The Sewerという名前から、濡れているのかと思いつつも、すっかり乾いていた。
フォローなので正確な判断は出来ないが、長いので、下部の簡単なセクションはなるべくランナウトして、上部にカムを残しておくと良さそう。いざとなればピッチを切れるボルトもあったが、繋げた方がスッキリする。

P24 5.10c 55m ×
Sous le toit というpoor bivy for1のレッジに繋がるこれまた長いピッチ。Mikipediaを参考に、ルートファインデングに充分に注意したのだが、途中、3本以上に枝分かれするうちの1番右を登ってしまったようで、明らかに5.10cより悪いだろうが、エルキャプならこれくらいありえるかと思ったところでテンション。おかしいと薄々気づき、かなり左を見るとそちらも登れそうな所があり、そっちが正解だった。登れそうなクラックの兎に角1番左を辿っていくと覚えておくと良いかもしれない。
途中、ユニークなフレークを超えて、最後はしっかりしたハンドを辿り、エンデュロコーナーのスタートである小さなテラスへ。
ルートファインデングが分れば問題はないが、長いのでカムは充分温存した方が良い。

 

P25 Enduro corner 5.12d 60m ×
ここに来る段階で、かなり上半身も下半身もバキバキなはずだが、ここにきてこの耐久勝負をさせられる。コーナーにバシバシっと走った明らかにパンピーなクラックだ。左右の壁の小さなエッジをなるべく使い、傾斜を殺していく事が重要だと感じた。5.11cと5.12bでピッチを分ける事が一般的だが、5.11cもかなり辛く、クラックを辿り切った所で実質一旦終了かと思いきや、アンカー手前はクラックが閉じており、かなり難しいので、パンプした状態だとテクニカルなプロテクション設置もできず、8m程ランナウトすることに。最後は滑りやパンプ に相当落とされそうになったが、本当に最後の最後の力を使って11c終了点のボルトにたどり着いた。11cパートは何とかムーブが出来たが、体力が限界で、一回Sous le toitのテラスまでロワーダウン。ポーターレッジを設置がてらゆっくりレストし、余裕が有れば上の12bもフリーで触りたかったが、明日中に壁を抜け切らないと雨、雪にやられる予報となってしまい、残念ながら体力の温存とトップアウトを優先せざるを得ない状況となり、5.12bパートはエイドで抜け、ラウンドテーブルのスタートまでをfixしてSous le toitでビバークすることに。
5.12bパートはかなり細いが、残地が沢山あり、プロテクションの心配はそこまでなさそうだが、ムーブ自体が難しそうだ。ここまで散々登らされて、この耐久勝負に勝てるか。
改めて凄い壁だと感じた。


P26 The Round table 25m 5.12a ×
朝起きて日の出と同時にクライミング開始。今日は何としてもトップアウトをしなくてはいけないので、スピード優先となる。そんな中でもなるべくフリーで登り、次に繋げたい。
名前の通り、テーブルを回り込むかのように左へトラバースしていくユニークなピッチ。今までのジャミングと一転して、フェイス的な動きを求められる。高度感が凄まじく、プロテクションも多い訳ではないので、強いメンタルが必要。マイキーシェイファーも、「最も高度感のあるピッチ」と言っている。特に、最初の核心であるガバ取りがかなり遠く、勢いよく体を伸ばし切るので、思い切りが必要だ。ガバを取ってトラバースしたすぐに、捨て縄が岩に巻いてあり、青3番で補強ができる。その後はグレードは落ちるが、最後、象徴的な皿のホールドを取る前が悪いが、落ち着いてホールドを選べば多分大丈夫。#1、#0.3 2つ、他1セットあれば充分。#4以上はいらない
終了点のテラスはかなり快適で、頑張ればポーターレッジなしでも寝られそう。
ここからビレイヤーの声は聞こえないので、予めサインを決めておくと良い。僕らはmikipediaを参考に、ここでホーリングロープを岩に巻きつけてスタックさせたという情報を知っていたので、敢えてホーリングロープを5mほど緩々にたらし、空中にバッグを投げ捨てる作戦に。岩と密着してる距離をなるべく少なくした方が良いだろうと考えた。確かに、大きな衝撃により、バッグや中身が壊れる可能性もあったが、頂上は近い。例え水ボトルが破裂してももう大丈夫だろうと、この作戦を選んだ。その結果、バーーーーーン!!という大きな音と共にバッグはエルキャプの花崗岩に衝突した。人間だったら骨折どころではないだろう。何回か揺れたのち、上手くビレイ点の真下で止まってくれ、そこから簡単にホーリングできた。中身も壊れず、作戦成功。


P27 5.11aハンド 45m フォロー
ここに来てもこのレベルの長さのクラックが続いていく。ここも地上にあれば三星だろう。フォローなので分からないが、これといって複雑な動きは無さそうだ。
冷たい風が吹き荒れ始め、今夜の雨までにトップアウト出来るだろうかと、ビレイしながら焦りだす…。僕らは雨避けの道具は軽量化のためブルータープしか持ってきていない。
頂上まではまだ170m以上の登攀距離がある。大丈夫だろうと分かっているが、何とも言えない不安が付き纏っていた。

P28 5.11dフィンガー 15m ×
冷たい風も吹き荒れ、パタゴニアのような天気となってきた。チョークバッグのチョークがどんどんと飛ばされていく。
これも素晴らしいピッチ。ハングしているが、フィンガーがバチ効きする気持ち良いクラック、最後は少しフェイス的な動きとなる。テンションしたものの、グレードほどの難しさはなく、次は時間と体力にゆとりが有れば出来そうだ。そこが真の核心なのかもしれないが。
そして、僕らは次のOWも繋げてテラスまでいくと、トポ上では195フィートという表記に、60mでは足りないのではという不安に駆られ、ここでピッチを切った。
横向きフィンガーから強固なカムアンカーは取れるが、かなり居心地の悪いビレイ点で、強風も吹き荒れ、最悪なビレイステーションだった。次トライ時は、多分60mで足りるので、テラスまで行きたい。

P29 5.10d OW ×
最後の核心とも言えるオフウィズピッチ。ボルトクリップ後苦しいレイバックをしてクラックに入り込む。左刺しが良い。入り込めば大丈夫だが、最初が難しい。悪天に追われ、ちゃんとトライ出来なかったのが悔しいが、モンスター並みの気合いを入れれば何とかなりそうだ。最初#6はかなり効き、徐々に#5となり、チムニーの小部屋へ。ここから4番一個でも頑張れるので、一緒にズラッシングしていく。3も加えられるが、かなり甘い
5が最後に残ってると少し心強い。6は中盤ですてる。
右にボルトが見えるが、これはサラテの11dピッチなので無視し、真上に見えるハングした簡単なハンドクラック赤、黄色でフィニッシュ。最高に気持ち良いテラスまで。
ここで残すはあと3p、まだ太陽もあり、安心する。

P30 35m 5.10d OS
スパッと切れたフィンガークラック。トポにはglory ringlocksと記載がある。しかしこれはアメリカサイズなのか、自分には少し緩いリングロックであった。離陸が悪く、少し力づくで突破。中盤は足が所々にあり、休めるので落ち着いていく。本当に何度も落ちそうになったが、1pでも多く完登したい思いから、しっかり休みつつ、振り絞ってOSする事ができた。
中盤で緑、赤2つずつくらいあると良い
最後は5.5スラブ&クラック簡単。

P31 5.10dルーフ〜5.9ワイド 25m ワイドはOS
いよいよ実質のラストピッチ。身体は強風で、冬壁にいるかのように冷え切っているが、2人とも盛り上がっている。5.10dの威圧的なルーフからスタートし、棚の上へ。手の感覚なくなるほどに冷えてしまい、ピトンのみのプロテクションの怖さもありテンションしてしまう。アンダーなどしっかりとしたホールドがあるので、落ち着けば大丈夫。棚ガバをとればok。
5.9owは右刺しで、出口で左手伸ばして悪いガバとり、右打ち膝と踵でスタックさせズリ上がる。頭をワイドの外に思い切って出すと良い。このワイドパートはOSできたが、最後の4手は吠えまくっていた。これがエルキャピタン・ラストの“5.9”か!


P32 5.6 30m OS
スタートする頃には薄暗くなっていた。夜には雨と雪が降る予報だったので、少しでも明るいうちに頂上について、良いビバーク地を探したかったので、急いで登った。
キャメロットの赤を1本だけ刺し、殆どフリーソロで駆け上がる。ひとまず、天気が荒れないうちに登頂できて、ホッとする。しかし、のんびりとする余裕はない。雨から逃れられる岩小屋を探し出すには既に暗く、持っていたポーターレッジとブルーシートを駆使して、簡易シェルターを作り、雨と雪のビバークに備えた。スタート時にはあれだけ暑さに苦しめられていたのに、ここまで天気が変わるとは…。道路から20分で取り付くことができ、ルートも整備されており、敗退も容易であり、今や大きなゲレンデと化しているエルキャピタン。そこはフリークライミングの舞台であると同時に、大きな山であると言うことを忘れてはならない。


Pitch Final 下山
案の定、一晩中雨に晒された僕らは半分濡れたスリーピングバッグを絞りながら朝を迎えた。ブルーシートを持ってきていて、本当に良かった。次回は高くても最新のポーターレッジとレインカバーを用意しようと決意した瞬間でもあった。(僕らのポーターレッジは1990年代の重く、レインカバーもないモデルだった)
幸いな事に雨はかなり小降りとなり、ガスの隙間から時折、ヨセミテバレーを見下ろせる。予報は良くなる予定だったので、とりあえず昼12時まで出来るだけ待って見ようと話し合う。4年前にノーズを登った時は下山路を知らずに登ってしまい、15キロのハイキング道路を重荷を背負って下山するという失態を犯していたので、今回はできることならEast Buttressの最短経路で降りたい。幸い、Evanがこの下山を経験していたので、何となく覚えていると言っている。しかし、雨で下山のスラブが濡れていると危ないのは明白なので、天気の回復をじっと待つ。すると、思ったよりも早く晴れてくれ、やがて半袖でも暑いくらいのいつものヨセミテの暑い日差しが戻ってきた。普段はクライミングの障壁となるため、嫌気の指す太陽も、この時だけは感謝で一杯だ。暑い日差しがすぐにスラブ面を乾かしてくれ、僕たちはゆっくり歩き出してから4時間程で、割かし”スムーズに”下山する事ができた。
下山してからはCurry Village に直行し、真のサミットとも呼べるEl Capitan Pizza のLargeサイズにありつけた。2人とも無言、無心で食べ、El Capitan を登り終えた事を静かに祝福した。

その他備忘録↓
•ホーリングバッグにデイジースリングをつけ、ギアや行動食など項目ごとに取り出しやすくすると良い。ホールバッグの外に目印書く。バッグの真ん中より下の物は絶対取り出せない。
•2分の1ホーリングシステムは非効率。
•ヘッドランプを考えるとモバイルバッテリーは10000mApあると安心。夜登るかも。乾電池も別で2セットは欲しい
・ガスはジェットボイルの半分サイズ1缶で余裕ある。(10月)
・1人一日3.5L まあまあ余裕ある
・1人一日クリフバー3本+少し何か。+ナッツの大袋などで、ちょうど良い
・夜はアイダホアン1人1つと、サラミなど。
・朝はグラノーラ中袋を2人で1袋
・下山用(頂上ビバーク含む)の食べ物もあると安心。最悪、下山路途中に通常水があるが、少し汚い。
・ガロンボトルはプラスチック取手付きのものが扱い易い。クリスタルカイザー。
それと別に1.5〜2Lの炭酸用のが数本あるとパッキングし易いし、頑丈で良い。
・IKEAバッグはビッグウォールでロープまとめるのに絶対あった方が良い。
・ホーリングバッグは巨大なの一つor大and小のセットが良い。今回は良い持ち合わせがなく、大and大で、中身がスカスカだった。
・プープ袋はCurry Villageで$2程度のが使いやすい。

  • 壁のフリクション的には11月がベストだが、天気が安定しにくい。また、混雑あり。
  • チョークはチョークバッグ3つ分くらいフルであると良い。
  • 硬めのアプローチシューズが良い、軽いやつはボロボロになる

 

 

 

【フリーライダー攻略に向けて】

  • 疲れている状態でのボルダー力(2段程度)を発揮するため、ボルダー力を底上げする。
  • 1日に最低6ピッチ(1ピッチは大体30m)のロングルートを登り、さらに荷揚げもできるよう、クライミングのスタミナを向上させる。→北海道なら層雲峡ロングナイト を1日6回RP、蝦夷生まれをトップロープでも全てレイバックで登るような練習。また、5.10のクラックを階段のように登れるよう、瑞牆で10〜11台のマルチを20p以上継続するトレーニングも有効。
  • 5.8や9という表記でも、ワイドが含まれると体力の消耗が相当なものになるので、層雲峡オフウィズスマシンを1日6回トレーニングし、OWを息を吸うよう登ると余裕が生まれる。
  • 荷揚げの体力が相当きついので、目先の軽量化で高難度を落とそうとするフリークライマー目線のカラダ作りは悪とし、重量級の登れるクライマーを目指す。ビッグウォールに強いクライマーは皆ある程度体がしっかりしている。アルパインにもその方が良い。
  • タクティクスをしっかり考える。暑い時期を避け(9月〜10月前半は無理)11月終わりの5日連続の晴れを狙う。むしろ曇りがベスト。混むがレッジを持っていけば大丈夫。
  • チーム RP または、個人で全ピッチのRPとで大きく負担が変わる。スタイルに妥協し、自分と同じレベルのクライマーと核心ピッチを分け合うとかなり楽にはなる。実際、多くのクライマーは2人または3人のチームRPで終わらしている。
  • 山頂からの懸垂で核心Pエンデュロとテフロンコーナーのワーク。これも妥協にはなるが、ここまで地上からたどり着く負担を考えるとかなり有効的。しかし、これはなるべく避けたい。

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